エヴァ新劇場版はシンジ君をサブキャラにしてはどうか


エヴァ新劇場版を制作するというニュースが流れたときから、
エヴァオタクである僕はずっと複雑な思いを抱えてきました。
90年代後半の気分がフィルムに投影されている新世紀エヴァンゲリオン
しかし、だからこそ、エヴァはあくまでも90年代後半の記念碑的作品であり、
今の時代に再度挑戦すべき題材としてはあまりにも適していないと感じていたんです。


今の時代に、単なるファンサービスや同窓会に終わらないだけの強度を
持った作品として、再度エヴァをやるならば、相当の改変が必要であると思っていました。


庵野さんも大人になったし、ファンである僕たちも、きっとあの頃に比べたら大人になりました。
そして、今の時代には今の気分を持った新しい世代がいる。
僕のこだわりとして、エヴァをやるなら今の世代に向けて作らなきゃならないと
思います。僕らのほうを向いてちゃダメなんです。


でも、シンジ君って、あくまでも庵野さんや僕たちであって、
今の世代が共感するにはあまりにも手垢にまみれているというか、
固定観念や先行イメージが定着したキャラクターなので、
シンジ君が主人公の時点で、中高生はマトモに見てくれない気がするんですよね。


ではどうすればいいかと言うと、シンジ君は脇役に追いやって、
新たなキャラを主役に見立てたらいいのではないか?というような気がします。
ちょっと前まではシンジ君が成長しちゃうのって嫌だなあ、だからと言ってシニカルなのも嫌だと感じていました。
でも、脇役ならば、シンジが前回に比べて比較的素直に成長してもいいと思うんです。


シンジ君やその他のキャラごと、エヴァ使徒のバトルを背景に追いやり、
彼らを励ましたり、彼らを見て(バカだなあ)と思ったり、見つめたりする人々を
主役にしてはどうでしょうか?


「それって機動戦士ガンダムに対してのZガンダム(TV版)じゃないか」
という声が聞こえてきそうですが(笑)
でも、Zガンダムよりは、もうちょっと新主人公に歩み寄った、
ウエットな感じがいいかなと言うような感じがします。
庵野作品の良さって、やはりその「ウエット」な
ところだと思ってるので。


10年前に作品自体、そしてシンジ君におもいくそ共感したのが凄く気持ち良かったので、
あの快感を今の世代も味わうことが出来ればいいなと思ってます(笑)