TMN final live LAST GROOVE 5.18


時に、西暦1994年、5月19日


小室哲哉ブームがいままさに到来しようとしている、日本の音楽シーンの黄金時代のさなか、
ある、一つのグループが、10年間の活動に幕を降ろした・・・


TMNの、この二日間のラストライブの様子は、1994年夏にNHK
スペシャル番組として放映されました。


その頃僕は、中学2年生、水泳部、その日は市の水泳大会でした。
大会が終わり、息せき切って家に帰ると、一目散に予約録画していたビデオテープを巻き戻し、
ついこの前ファンになった、小室哲哉さんが所属していたグループの、最後のライブの様子を
この目で目の当たりにしました。


光輝くステージ、何段にも高く積み重ねられた無数のシンセサイザー
ステージを縦横無尽に駆け巡るボーカリスト、ただのアイドルバンドとは違う、
そこには、アーティスティックさと、プロっぽい「現場感覚」と、エンターテインメント性を高次元で両立
させている人達の姿がありました。
僕はその衝撃に完全に打ちのめされていました。


ブルーハーツとか、尾崎豊とか、X JAPANとか、
何となくイロモノっぽくて、底が見えちゃって乗れなかったような、
きっと中2病よりもさらにスレていた僕ですが、
(今思えば彼等も彼等なりに本気だったというのはわかるんですが・・・)
この、小室哲哉という人、この人だけは本物だ!みんなはXが
大好きだけど、俺は小室哲哉だ!という気持ちでしたね。


「とにかく俺達は天才なんだから、変にスレたりせずに、
ポジティブに全速力で走ろう、行けるとこまで行こう」
的な感覚がよかったんだと思います。


その番組もNHKアナーキーなオタクセンスが存分に発揮された編集でした。
ライブ映像の間に松平アナが解説するんですよ!
しかも重々しい女性の声でナレーションが入ったり・・・


とにかく、僕はめちゃくちゃ影響を受けました。


で、昨日そのときのDVDを何年ぶりかに見たんですが・・・(持ってたけど封を開けてなかった)


かっこええ・・・かっこ良すぎる・・・
やはり90年代中期の音楽シーンは頂点だったといわざるを得ないと思います。
光り輝く圧倒的なオーラ、優秀なバックバンド、隅々まで行き渡った緊張感、
観客のバカ高いテンション・・・


これを中2で見たらそりゃ影響されるわ・・・


余談ですが、このDVDには、NHKの番組ではカットされていた、
宇都宮隆さんのMCが入ってるんですが、
本当にしゃべり下手ですね(笑)


小室さん始め、周りをプロ中のプロばかりに囲まれて、
宇都宮さんと木根さん何かお人形さんみたいなんですが、
それもTMNのいいところなんでしょうね。ホッとするというか。