BOY MEETS GIRL/TRF


1994年夏、土曜日の朝にやっていたTRFのラジオ、
ベッドの枕元に置いていたラジカセでいつも聞いていました。
当時は本当に小室さんに夢中でした。
破竹の勢いのTRFが、夏に新曲を出す、そしてその曲が今日、このラジオで初お披露目される・・・


いやがおうでも期待が高まるのですが、survival danceもBOY MEETS GIRLも
その期待を遥かに越える出来だったので、マジで驚愕していました。


小室さんの歌詞は、何かが欠けている人間に夢を見せてくれるような世界観でした。
(この夏こそは!この夜こそは!)のような強烈な衝動を歌ったり、


(あなたと過ごした日は 20世紀で最高の出来事!)など、
キラキラした憧れと喪失感が同居している歌詞、


ラブソングや応援ソングに全然共感出来なかった、むしろ嫉妬してた
僕にとって、小室哲哉さんの曲が売れるというのは恐らく、この焦燥感、初期衝動や
切なさが共通言語になるんじゃないかという期待を僕に抱かせる出来事でした。


小室哲哉を介してなら自分のことも語れるし、好きな女の子とも話が噛み合うことも
出来るんじゃないかと感じていました。


BOY MEETS GIRLの歌詞カードを僕は勉強机に貼り付けていました。


あの頃は、難しい歌を聴く理由も難しいことを考える理由もありませんでした。
ただ、何かが始まるんじゃないかという予感に胸を躍らせていました・・・

「ざわざわ、ざわざわ、祭りの残り火が わたしのムネの中をくすぐるんだ」
「わたしはわたしの直感を信じていいんだ!
わたしだって コウちゃんみたく発光するような力を持ってるはず」
溺れるナイフジョージ朝倉