☆the starry sky☆/HΛL


HΛLというのは、全盛期の浜崎あゆみの楽曲のアレンジで名を馳せた作曲ユニットです。
元々ギャルゲーの曲を作ってたんですね・・・


2000年代初頭にボーカルが加入し、一時期自らCDを出してましたが、
その時にインタビューで、
「色々な意味で(痛い)音楽をやっていきたい」
と語っていたのをおぼえています。


で、実際凄くイロモノっぽくて、オタク臭くて、「ううむ、確かに痛い・・・!」と思ったんですが(笑)、
デビューシングルから、彼らは違う意味で、イタかったんです。


コードとメロディの離れ具合、乖離の具合が、他のアーティストの数段上を言っていたんです。
専門用語はなるべく使いたくないんで、イメージで話しますが、
邦楽の大半で見られる傾向として、
メロディはコード進行との間に結ばれたルールに従って、お行儀良く展開して行き、
曲の破綻を回避しながら進むのが良しといった傾向があります。

そして、邦楽での曲の良さというのは、演奏やミキシングの上手さだったり、
最後のサビはメロディが微妙に変わっていたりといった、細部に求められがちです。


ですが、HΛLの場合、メロディはメロディのルールに従って進行し、コードはコードのルールに
従って進行します。
何も考えずに各々が勝手に進むと、どこかでコードとメロディが合わない、破綻してしまう
ことになるんですが、そこをギリギリのところで破綻させず、
かと言って決してべったり寄り添わせない、スリリングな距離を保ったままぶつかり合う
感じなんです。


この曲を聴いたとき、「あ〜、確かにいい意味で痛い!」と思いました。
例えていうなら、昼ドラとかギャルゲーの、ヒリヒリした
イタさに似てるんです。


最初から相思相愛ではつまらない、でもどうにかして結ばれたい・・・!
不器用な人達が、葛藤しながら、ときにはぶつかり、時にはすれ違いながら
でも全てが終わりにならないように、いつか二人で笑えるように、危機感と
切ない願いを内包しながら歩いてく、スリリングな、
「イタ気持ち良さ」、つまりカタルシス
やっぱりそこにしか無いんじゃないか?それは
音楽も同じなんじゃないか?と思うんです・・・!
小室哲哉さんが「メロディとコードの関係性によるカタルシス」を
これでもかというくらい提示しましたが、それを本当に受け継いでいたのは、
浅倉大介でも浜崎あゆみでもなく、ギャルゲーのテーマソングだったのではないか?と
思います・・・!





うわぁ、我ながら電波だなァ・・ちなみにこの歌は別にギャルゲーのテーマではないです。