ジョージ朝倉さん


今日は久しぶりに休みだったので、本屋へ行き、ジョージ朝倉さんの
溺れるナイフを4巻買いました。


昔、妹が別フレを読んでいたので、僕も読ませてもらっていたのですが、
その中でカラオケバカ一代と出会いました。
全速力で突っ走るようなギャグに目を見張り、一発で「この人すげえ・・・」と、


それからハッピーエンド、ハートを打ちのめせ!少年少女ロマンスと、
追いかけてきたんですが、
平凡ポンチ、恋文日和3巻など、少しもどかしいな・・・スランプかな?
という時期が続いていたので、ちょっと離れていたのですが、


溺れるナイフ読んで、やっぱこの人天才だ・・・!と思い直した次第です。
なんて言うんですかね・・・
しいて言えば「女庵野」!!
しいて言えば「一人ガイナックス」!!!


瞬間瞬間の情景を切り取る鮮やかさ、
シリアスとギャグがテンポ良く配置される・・・
思春期の爆発しそうな思い・・・。
恋愛の話なのにページをめくる手が震える・・・。
いや、恋愛というより、もはやバトル・・・?
他人への憧れ、嫉妬、優越感、劣等感、自意識が
ごちゃごちゃに絡まった感情・・・
そのとき自分の中にあるものを露悪的に
全部吐き出しちゃおうとするような作風・・・。


少女漫画家としてはかなり異色の人です。読み終わったらクタクタに
なること間違いないです。


しかも、今回の溺れるナイフで、主人公の女の子が、
相手の男の子に対して思うモノローグ・・


「なぜ彼だけ発光して見えるのだろう、キラキラ、妖しい・・・」
「カメラのフラッシュより眩しくて、目がくらんだ・・・」


うわぁー!俺とおんなじこと考えてやんの!
しかもどうやら、主人公の女の子が、このキラキラした
男の子と付き合うんじゃなくって、対抗しようとする
話らしいんです・・・!


まだ2巻までしか読んでませんが、今回溺れるナイフ
読んでわかったこと、ジョージ朝倉さんはずっと太陽を
追っかけてるひとなんだ・・・しかも
その太陽に劣等感を抱えながら、勝ちたい!とずっと思ってる人
なんだ・・・というのがわかりました。だから僕は、ジョージ朝倉
さんの書くマンガに惹かれてたんですね・・・。


ちょっとあまりにも作品と僕の距離が近すぎて、
今は客観的に書評とかかけそうにないです・・・。


追記です・・・今4巻読み終わりましたが、庵野さんというより古谷実さん(いや、野島伸司さんか)みたいになってきましたね・・・
付き合う前はお互い相手を太陽だと思っていたけど、付き合ってからは
満たされた気持ちの代わりに、それまでのヒリヒリした
緊張感は無くなって、少し物足りなく感じる。でもお互いに妥協して付き合っていこうか・・・
そういうときに、ある事件が怒り、主人公も彼氏も、挫折体験をしてしまう。
昔の輝きを失った状態で、二人は再び付き合う前に共に見た、あの地平を
目指せるのか、それとも・・・というとこでしょうか。


僕が「太陽に勝ちてえ〜っ!」とか言ってることの、先の、先の先くらいを書く気なんでしょうね・・・
4巻になってギャグも一切無くなって来ました。やばい、ジョージ本気だ・・・